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2014年2月14日 (金)

エピローグ? その2c

「イットウ様と旅をして楽しかったのです」
「俺も楽しかった。多くの戦に出て戦ったことは、好きではなかったが、旅をしているのは楽しかった」
「はい。こうやって子供達を見ていると、本当に夢のようなのです」
「そうだな」
「イットウ様。昔、蝶の話をしていただきましたよね」
「あぁ、夢の中で蝶になった男が目が覚めた時、自分が蝶の夢を見たのか、それとも自分が蝶の見ている夢なのかという話か」
「そうです。そのときは、あまりよくわかりませんでした。自分は自分なのにって思ってたんです」
「それで良い。俺は、子供の時に見た剣士の夢。そして、今の俺もまた剣士となっている」
「今の私は、ちょうどそのとっても幸せな夢の中にいるようなのです」
「これは、夢ではない。たとえ、この一生が、次の一生で夢のように見えたとしても、今を生きているのは、マーヤで、そして俺だ」
「こうやって、イットウ様に抱かれていると、夢でも幻でも良くて、このまま居られれば良いって思っています。そして、もう一度、生まれる時があったら、またイットウ様の傍にいたいと思います」
「また。戦の中で、今度は死んでしまうかもしれん。それでも良いか」
「はい。構いません」
「そうか・・・まだ、しばらくは、マーヤと暮らしていたい。辛いかも知れぬが、できる限り長く生きていて欲しい。それが、私の願いだ」
「本当に良いのですか。イットウ様は、旅が好きで、色々な場所に行くことと、強い者と戦うことが好きですのに。この数年は、私が、独占してしまってます」
「構わん。千数百年の時を剣を磨き続け、剣聖とまで言われた剣士、羌族の玲と戦い、まがりなりにも勝つことができた。竜王陛下からは、剣神との称号までいただいた。剣士としても、最高の栄誉すら手に入れることができた。子供達も成人し、手もかからん。後は、アカネくらいだが、しばらくは俺も死ぬつもりはないし、玲や子供達に任せることもできる。後は、俺の好きなように生きる、誰にも邪魔はさせん。だから、マーヤの傍にいる」
「本当、相変わらず、子供のような目してます。イットウ様・・・」
「そうか。俺にはよくわからん。ははははは・・・」
笑い声が、部屋いっぱいに染み渡っていくようだ。

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