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2014年11月30日 (日)

Webラノベの読者

 芥川龍之介によれば、小説の読者というものは、小説の筋を読んでいるらしい。
 Webラノベの読者であれば、筋を想定していることを(テンプレ)とか読んでいることになるのだろうか?テンプレが、気に入るかどうかは、それぞれの読者によって変わるところなのだろうが、筋がテンプレ過ぎても、テンプレから外れても今一つなのかもしれない。
 転異チートものの場合は、転移した異世界の在り様に共感できるかどうかとか、チートに自分自身では有り得ない憧憬を、なぜか異世界なら有りにできるようなところが、良いのかもしれない。
 苦しい生活しながら、異世界では金持ちな生活をするとか、いじめっ子が異世界無双してたりとかは、現実世界との乖離が、魅力といったところになるのだろうか。似たような世界で、似たような境遇というのは、微妙な感じもするので、何かが欲しいと求める想いが、小説に求められているのだろう。
 なんだかんだ、個人的に気に入っているのは、テンプレだし、あんまし外れるのもなんだかなぁという感じがする。つまりは、悪いものではないということになる。歴史転生あたりは、有名人については一般歴史if系で量産されているから、Webラノベは、ちょっと変わった異世界モノとなっている。雨月物語の岡佐内と子孫による異世界チートとか、豊臣秀次の知識チートなんかは、Webラノベとかでないと、描けない感じの作品だろうねぇ。

 Ittoh流読書綺談「小説の読者」芥川龍之介

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