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January 28, 2009

保全の基礎 その11

 機械屋さんの場合、化学だけでなく、電気も苦手だったりしますが、電気を使わない機械は減る一方になりつつあります。
 電気の場合、安全基準が厳しかったりしますし、資格がなければ操作できないとか、工事できないとかも多かったりします。ただ、一定の基準範囲だと、無資格で使えるので、小型の装置はほとんど無資格で使えたりしますが、安全についての知識・技術が無いと、とんでもない事故が起きたりすることがあります。電気を使う上で、必要最低限の知識は、機械屋さんにしても建築屋さんにしても必要です。
 電気の安全基準は、対人間で設定されています。人体は、導電性なのと、筋肉を動かしたりする信号は電気信号だったりするので、強い電流が流れると死んでしまいます。安全基準の描き方は、最近はだいぶ良くなっていますが、電流が基準であって電圧でないことに注意してください。
 感知電流:流れた時に少しチクチクする 0.7[mA]~1.1[mA]とか1[mA]前後という描き方をしていることが多い
 不随電流:意識はあるが、筋肉の自由が利かなくなる 10[mA]~16[mA]
      筋肉の硬直が起きることがあるため、この範囲ではけいれんや心筋停止、呼吸停止があったりします。
 また、電流が流れると熱を持ちます。このために、皮膚だけでなく、内臓器官に火傷が生じて内臓障害を起こしたり、内部組織の壊死による切断の必要が生じたりします。これは、電流が流れた時間による影響を受けますので、安全基準は、電流量×時間=電荷量が基準として捉えなければならないのだと覚えておいてください。
 漏電ブレーカの切断時間は、人体に流れる電流量×時間=電荷量が一定値を超えないように設定されています。漏電ブレーカーの二次側で感電した時に、ブレーカが落ちるまでの時間を意識できるのは、不随電流が流れているために意識があっても動けない状態であるため、ブレーカが落ちるまでが非常に長く感じたりすることがあります。このあたりは、経験とかあったりしますが、良いものではありません。

 漏電は、どんなに安全に気を配っていても、ちょっとしたミスで簡単に発生します。発生した場合であっても、安全であるように配慮することが、設計上で重要な要素となります。特に大電流を使用する場所は、導電体の抵抗がゼロにならないため、必ず発熱による絶縁体の熱劣化が生じます。熱劣化を防ぐことは、非常に困難なので、劣化の状態を把握することは保全上の重要課題でもあります。
 また、数百ボルトの高圧になると、絶縁不良や配線の接触は、大きな放電現象を生じさせ、周囲にいる人間全体に影響が生じることがあります。”虹が立ち上るのを見た”といった事故は、あってはならない事故でもあります。ここらへんは、あんまし見たくないですけど、キューピクル(建物の受変電設備)に動物が紛れ込んで、感電してしまった後の始末はしたくないですねぇ・・・

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