色は色々に
色というのは面白いもので、科学的に観測することが、非常に難しい対象である。なぜなら、赤い光であれば赤っぽくなるし、青い光であれば青っぽくなります。つまり、光源の種類によって色は変わってしまいますので、すべての状況下で対象物の色そのものを特定することはできません。
観測者がいて、始めて色は色として認識されます。ここらへんが厄介なところです。液晶テレビやプラズマテレビのように大画面テレビになりますと、画面の製品評価は、定量化の限界まできていますので、綺麗に表示されているかどうかについて、観測者が判断するという状況になっています。
前に、光路の歪みを計測することで、デジタルカメラの性能評価を一定の数値化するという技法についてお話したことがありますが、実際にカメラに映るのはRGBのフィルターを通して映る色であり、デジタルカメラはCCDの撮像画面がそのまま記録されるわけではありませんから、一定の加工処理された後で記録されます。この加工処理がメーカーの極秘事項でありデジタルカメラの画質を決定しているといっていいかと思います。
色のお話は、色の評価指標をどうとらえるかによって変わってきます。パソコンのディスプレイの場合、制御側ではRGBの数値で入力しますから、greenyellowであればRGB="ADFF2F"という数値になります。問題は、これが実際にgreenyellowに見えるかどうかが、観測者によって変わってしまうということです。
私個人の場合、左目は画角全体できちんと見えているわけではないので、画像の一部が欠落しています。欠落した部分では、明るいか暗いかの判定は可能ですが、色の識別はできません。このため、左右に視力差が生じています。このように、色の見え方は人によってかなり異なり、一概に判断することはできません。色が綺麗に表示されるかどうかを、人間が判断することはできても、機械が判断することは非常に難しいということになります。綺麗って何ですか?というのを数字で表現してください、ということになります。
最近、こういった観測者の主観性に依存する計測についての報告がなされることがあります。一時期ほどに流行になっているわけではありませんが、心理物理量の定量化は主観性の定量化ということもあって、ペーパーが描きやすいというのもあるかと思います。ただ、心理物理量は、実験結果の検証が困難であり、一定の成果報告までであればできる範囲になりますが、一般化することは非常に困難です。日本国内では、日本人で20代前後のデータが中心となります。つまり、最初っから心理物理量の検証にあたっては、統計上の偏りが存在します。ここら辺の偏りとか、実験報告はあくまでもサンプルの範囲内での報告であった、母集団について言及することは極めて困難であるということは、承知しておられるとは思うのですが、私の日本語読解力の低さからか、非常に大胆な表現をされているペーパーが多く感じられるのですが、きっと気のせいなのでしょうね。法的には、表現の自由ですから、問題はありません。
こういった研究は、正直に研究すると、地味で研究費が非常に出にくいでしょうから、どうしても派手にペーパーとして描かなければならないということも理解はできます。
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Posted by: Vernon Lish | November 30, 2013 08:02 AM