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August 03, 2009

集積回路の図記号が変化した? その1

 何度か描いていますが、JISに規定された二値論理回路の図記号が1999年より、変更となっています。JISの規格変更に対する理由としては、国際規格に準拠するための変更となっています。
 74シリーズのIC7404の場合は、Inverterなので、図記号は下記のように描きます。
7404_1
 従来の書き方であれば、NOT素子で描かれていた内容となります。
7404_2

 さて、変化したのは、何故でしょうか?
 旧記号では、回路図の記述には、AND、OR、NOTといったゲートが記述されますが、電源等の記述がされないという状況が発生します。このため、電子CAD上では、回路図上には表現されない配線が基板上で発生することとなります。従来は、これがあたりまえでありましたが、マイコン等の素子の場合は、電源等が表示されるけど、7404のような素子には電源が表示されないという矛盾があったり、電子CADのメーカーによって、電源部分の表示方法が異なるという問題が生じました。ここらへんの整合性をとらなければならないというのが、国際記号が変わった理由と考えられます。
 素子の演算部分と共通部分の表記方法を明確化し、素子の表記をIC毎に違うという矛盾を解消できるようにするというのが、今回の国際規格の基本方針であったようです。ただし問題が残っていて、どのように表記するかについては、共通の見解が得られなかったようで、設計者の自由度が高く、異なる描き方が可能になってしまっています。
7404_3_b
7404_3_a
 これはおそらくは、共通部分についてどのように表記するかについては、共通の見解が得られなかったと考えられます。設計者の自由度が高くなるように設定され、異なる描き方が可能になってしまっています。どっちで描いても間違いにはできない。
 また、このような形で電源の表記方法を明確化すると、現状で使われている電子CADのメーカにとって、変更しなければならなくなり、現状のJISの浸透状況では都合が悪いため、ICの表記上で電源の明確化は、規格の表記上からも避けられているのが現状としてあります。こういった状況が、電子回路の図記号が、国際規格に移行することの障害となっているようです。しばらくは、電源表記のあるICと表記がなく電子CADメーカの勝手で組み込まれているICがそのまま使われていくと考えられます。
 機械CADのようにある程度の業界標準CADっぽい電子CADができていれば、このような結果にはならなかったと考えられますが、現時点では、特定の電子CADメーカに利するような図記号体系が作れるほど強い電子CADメーカが存在しなかったものと推定されます。

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